前十字靭帯損傷を疑われると、必ず行われるのがMRI検査。
今回は、ACL損傷があると、MRI画像でどのように見えるかを解説していきます。
今回は、左膝の前十字靭帯断裂の画像を見ていきましょう。
まずは正常組織
以下の画像は私KOUの前十字靭帯がご存命の頃の画像です。内側側副靱帯を痛めたときに撮影したものです。
連続性と滑らかさ を見よ
ACLが切れているか切れていないかを一番見やすいのは、サジタール像。
膝を横から見ているような画像。
実際に正常と、以上の画像を並べてみるのが分かりやすいと思いますので、百聞は一見にしかず、さっそく見てみましょう。
左側の画像では、黒い線が直線的に前十字靭帯が走っていますが、右側の画像では、もやっとぼやけてしまっています。
これは、靱帯の断裂により、連続性が断たれ、さらに出血することで白く画像に描写されるため、筆の毛先のように見えます。
完全に断裂していない状態(部分断裂)では、一部連続性が保たれます。
しかし、画像のスライス断面の影響も受けるため見にくいことも多々あります。
一般的には、靱帯は左右対称のため、見たい部位を左右で比較しながら発見するものですが、前十字靭帯損傷でのMRI検査では損傷した側の膝のみの撮影となります。
そのため、初めて見た人はどの部位が前十字靭帯で、何が正常か分かりにくいかと思いますので、
- 連続性
- 滑らかさ
の2点を意識して画像を見ると、診断の覚悟ができるかと思います。
さいごに
今回は、膝 前十字靭帯が切れているかor Notが最短で分かる簡単な見分け方を紹介しました。
次回以降は、さらにMRIの画像を用いて、靱帯・半月板など様々な角度から膝を解剖していきます。