ACL断裂記 その4

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今回はさっそく、前十字靱帯断裂1回目の状況を皆さんにお送りできればと思います。

どうも1度だけでは懲りずに2度前十字靭帯断裂したKOUです。

合宿と言ったら菅平

KOUの所属するラグビー部では、毎年8月にラグビーのメッカ、菅平にて合宿を行います。

ラグビーをやってきた人にとっては、菅平には行きたくないという人も多く、菅平のT字路にあるセブンイレブンが唯一の憩いの場と感じる人も多いのではないでしょうか。

医学部のラグビー部にとっては、日ごろ試合を組めないため、合宿が貴重な実践の場となります。

また、一年生は少しずつラグビーにも慣れ始め、一年生試合という形で試合を経験したりと、成長の場所となります。

魔の三日目

KOUは小さいころから、旅行や合宿は3日目を気を付けろという教えを、先生からされていました。そのことを、格言のように、『魔の三日目』と表現されてきました。

振り返ってみると、この言葉の重みをヒシヒシと感じます。

言葉の意味としては、小学生の行事や旅行では、5泊6日程度のものが一般的で、3日目はちょうど中日にあたります。

最初の1・2日目は始まった緊張感や体力的にも余裕があり、後半の4・5日目は、あと少しで終わるという安心感と、それに伴い疲労も和らぐ。その狭間の3日目は、環境に慣れてきて気が緩む上に、疲労のピークが重なり怪我や事件が起きやすいので、一段の用心が必要というものです。

悲劇が起きたのもその3日目でした。

悲劇は突然に

合宿3日目、普段と変わらないそんな天気の良い朝でした。

断裂記その3で触れたように、右膝の膝蓋腱の痛みは変わらず、テーピングをして、午前の試合に出場。

絶好調の波はこの日も続き、自画自賛そんな内容で試合に勝利したことを覚えています。

そして、午前が試合ということで午後は他大学と合同練習の予定でしたが、敵を付けてのサインプレーの確認であったりと強度を落としての練習ということで、気持ちも少し楽だなと感じた、そんな午後の練習前。

また、菅平は標高が1300mの高さに位置し、午後は霧が出たりと気温が下がり肌寒い模様となりました。

当然、天然芝のグラウンドは露で濡れたそんな様子でした。

ただ、午後の練習はコンタクト練習をしないということに加え、足も筋肉痛やらで疲労が溜まってきているそんな感覚でしたので、軽めの固定スパイクを選びグラウンドに向かいました。

この選択が悪夢へのカウントダウンが始まっていました。

アップや練習をこなし、次の練習メニューは、敵を付けてのアタック&ディフェンス。
タックルありのガチガチではなく、ホールドと言いて相手に抱き付かれたら足を止めてタックルが起きたと想定するもので、半ば確認のためのイメージ練習と言ったものでしょうか。

そんな最中に悲劇が訪れます。

身体がキレキレだったKOUはこの頃ステップを使って抜くことに喜びを感じており、現にステップで相手をかわして抜けていました。

その時も正対していた敵プレーヤーに向かって、右に一回ステップを切り相手を揺さぶり、その後左にステップし相手の体勢を崩し、もう一回右へとステップを踏み左足を踏んばったその時、

『これはもらった』

と振り切っていました。本来ならこれはビックゲインだなトライ行けるかもと思った瞬間、

横にいた敵プレーヤーが抜かれたのをカバーしようと、手で後ろからプッシュしてきました。

そのあと、気付いたときは芝の上に転がり込む自分。

悲劇はほんの一瞬。

その5に続く。

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