ACL断裂記 その9 治療方針決定

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2つの病院で、前十字靱帯断裂という診断を受け、どちらの病院での治療を続けていったかを紹介していきたいと思います。

ここでは、ラグビー部の直属の先輩がいる、KOUの大学の関連市中病院をA病院、自分の医学部入学のきっかけを作ってくださった恩師のいるKOUの大学とは異なる大学病院をB病院としましょう。

1つ上の代のラグビー部キャプテンからの一言

怪我をした当時、我が部活は人数不足に悩まされており、入部1年目の1年生も安全面・技術面ともに試合に出せれるほどの域に到達しておらず、3年生だった私KOUは、リーグ戦昇格のための戦力として数えられていたため、今後シーズン中にチームでさらに怪我人が出てしまうとシーズン戦い抜けるか分からない状況でした。

そのため1つ上の代であるキャプテンの人から、『手術はシーズンが終わってからにしてくれ』と頼まれます。

この一言が悪夢のスタートだったことは、この時は全く予想もしていませんでしたが。

理由としては、手術をすると試合に出られる可能性はゼロになりますが、手術を引き延ばせば試合には出られなくはないと言った事情があるからです。

日本代表としても有名な福岡堅樹選手も、高校最後の花園大会には手術をせずに前十字靭帯を切ったままテーピングで大会に出場したエピソードがあるように、現実でも試合のために手術を引き延ばすことが行われていたりします。特に高校生の最後の大会のために前十字靱帯断裂を押し切って出場することが横行していた現実もあり、

シーズン後に手術することに関しては、その他の理由も考えて承諾することになりました。

手術時期の決定

2つのA病院、B病院ともに、怪我をした直後よりは、しっかりリハビリをして筋力や機能を回復させてから手術をした方が良いという見解であったので、2つの病院で話を聞きながら、とりあえずリハビリを始めていく方針となりました。

最初にB病院で診察した際に、関節穿刺を行い膝の液体を抜いてもらったため、この後は膝の曲げ伸ばしも楽になり、だいぶ活動の制限もなくなりました。この関節穿刺に関しては、じっくり紹介したいので、そちらのページも参考にしてください。

また、医学生ならではの問題点として、3年の秋は数多くの授業がびっしり詰まっており、月曜から金曜日、朝から6限まで全て授業があり、授業を休むことができない事情があったことも重なり、どちらの病院にしても、手術の時期は2学期の授業が終わった冬休みの時期という結論になりました。

KOUの事情

怪我をした当時3年生でしたが、翌年の4年生は部活のキャプテンになる事が内定しており、翌年のシーズンには復帰して間に合わせたい、そのためにゼッタイ戻ってくると言ったモチベーションでいました。

そんな中、A病院とB病院では、前十字靭帯再建の術式が異なりA病院では2重束再建で復帰までの期間は8カ月程度、B病院では1重束再建で最短6か月で復帰というコンセプトの違いがありました。

A・B病院のメリット デメリット

では、それぞれの病院のメリット・デメリットを紹介していきます。こういった点は病院選びの項目にもなるので、参考にしてください。

A病院

メリット

  • 関連病院のため大学に話が通じやすい
  • 家・大学から近いため通いやすい
  • 手術のための入院期間が2週間程度
  • 装具を用いた、一般的な経過をたどる
  • 市中病院で、リハビリも含めて完結している
  • スポーツ整形としては県内で実績◎
  • 病院が新しくなったばかりで綺麗
  • 市中病院のため外来日が数日確保されている

デメリット

  • 復帰までの期間がB病院と比べて長い
  • 担当医であるラグビー部直属の先輩が中堅駆け出しの先生で、B病院の先生と比べると経験が浅い

B病院

メリット

  • 馴染みの恩師の先生がいる
  • 復帰までの期間が短い
  • 経験十分の先生が担当医
  • スタッフの人数が豊富
  • 膝グループ内でもラグビー班があり、ラグビーに特化していて安心

デメリット

  • 大学病院のため人が多い
  • 大学独自の復帰・リハビリプログラム
  • 大学・家から遠い
  • 自分の大学と関係ないため、自分の大学の整形外科に不審がられる
  • 膝外来日が、ある曜日の午後一回のみしかない
  • 大学病院のためリハビリは外部の病院・クリニックで
  • 入院期間は長くても1週間で退院

こういった様々な事情があったが、翌シーズンの試合には間に合わせたかったのと、身の回りにB病院で手術をしたという友人が多く話を聞きやすく参考にしやすかったため、B病院で手術をする方針となりました。

病院を決定

B病院で手術をすることを決めましたが、A病院で引き続き術前のリハビリをしていくことで決定しました。

このような方針となるまでには、最初の診察を受けてから1カ月程度経過していました。

術前までは1.5週に一回程度の頻度でリハビリを進めていきました。

次回の断裂記では、初回の診察からの気持ちの変化に追っていきたいと思います。

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