アメリカ病院 ここがすごい

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アメリカの病院に留学した際に、さすが医療大国アメリカと感じた内容を紹介します。正直な所、日本とアメリカどちらの病院で働きたいかを聞かれたら、間違いなくアメリカと即答するでしょう。

海外の病院のスタッフがTiktokなどを実名で投稿している姿を見ると、楽しそうな職場だなと感じてしまいますし、日本で同じことをやろうとしたら、メディアから総批判され炎上することが容易に想像できてしまいます。そういった点も、ここがすごいと感じる点ですよね。

完全分業 豊富な人材・物資

以前、アメリカは高額な医療費と保険費用により、医療が充実したと紹介しましたが、それにより豊富な人材と物資が確保されています。日本では、予診を取ったり、患者を診察に呼び込むこと、エコーを撮影したり、検査の結果を伝えたり、次回の予約を取ったり、薬の説明をしたりと医師の役割が大きいですが、全て分業で担当の人が行います。

KOUが行った病院では、診察室は完全個室で、エコー担当技師も部屋の外に待機したりと、その部屋で検査から診察など全てが完結するようになっているので、日本のお役所のように病院内をあっち行ったりと、動き回ることもほとんどありません。また、安い医療費の中でなんとか保険点数を稼がなければならない日本のように、ルーティンのレントゲンの様な事もないのが移動が少ない事にも繋がっているかと思います。

また、患者に病院を選んでもらえるようにと病院の景観やインテリア、サービス向上にも取り組んでおり、なかでも病室のクオリティは絶品でした。

完全個室で、全てのベッドが、ベッドに寝ながら体重を測定できるような最高級の病室用ベッドを導入し、有料チャンネルも見ることができるテレビ画面に、家族用のベッドとソファを完備しており、並みのホテル以上の待遇でした。この病院が都心から離れた広大な土地を有していたことも関係していますが、日本の病院の特別個室などの最高級病室と比べても、それ以上の病室がアメリカでは一般病棟となっていました。

また病院の廊下にも多くの美術品が展示されていたりと、視覚的にも魅力的な環境となっており、病院と感じられないような構造になっていました。ただ、道が入り組んでおりどこに何があるか分かりづらいのは、日本と変わらずでしたが…

病棟に全くいない医師

日本の病院のイメージとしては、医師は外来か病棟、またはその病棟にある記録室というパソコンが置かれた控室にいる事が多いです。この傾向は若手医師ならなおさらかと思います。

しかし、アメリカでは病棟ではほぼほぼ医師を見かけません。ICUという大きな手術後に患者が入室する集中治療室のような場所であっても例外ではありません。その分病棟の看護師がなんでもやります。

では、どこに医師はいるのかというと医局という場所です。医局は日本でもありますが、日本では上級の先生は個室が分け与えられますが若手は塾の自習室の様な机しか自分のスペースが確保されません。しかしKOUが訪れた病院では全医師にパネルで区切られた個人のブースが確保されており、医局が居心地が良さそうでした。

また、病院スタッフにはPHSが割り与えられるのは日本と同じですが、各科の医師のPHSの番号一覧などは年功序列で表示されるため、連絡事項は自然と若手の先生に集中しますが、アメリカでは名前順で表記されていました。実際のところアメリカでも若手の先生にPHSが集中するかは分かりませんでしたが、そもそものPHSが鳴る頻度が日本の10分の1程度だったので異常だなと感じました。

個人情報の扱いがルーズ?

日本で生活していると患者のデータが流失したという事案が起きてしまうため厳重に守られており、病院内の特定のパソコンでしか患者のデータにアクセスできなかったり、静脈認証をすることでパソコンにログインできたりしますが、

アメリカでは病院内のパソコンだけでなく、自分のノートパソコンから患者のカルテを入力していたりとどこからでもアクセスできるようになっていました。アメリカだから個人情報の扱いが緩いという事はないと思いますが、医療ネットワーク内で患者のデータを共有したりする上で情報をオンライン化することが進んでいるのでしょう。

しかしこの自分のパソコンからアクセスできるシステムにより、昼食中やセミナーの合間、カンファレンス中でも自分の席からでも操作でき、カルテ書きのために病院に残る必要もなくなり理が適っていると感じました。

オンライン化が進んでいる

日本ではコロナ禍によりテレワークというワードが注目されていますが、広大な国土であることも重なり、すでにテレワークが進んでいました。

自宅でも患者の情報はアクセスできることにより、カンファレンスも自宅から参加している人もおり、情報共有も行き届いていました。また、日本での学生実習中にも医師ー看護師間の間で、コミュニケーションは大事だと思うがこの指示が無いので入力して下さいなどと、言ったり来たり、PHSを何度も鳴らしたりと、連絡が付かないこともあり、時間の無駄と感じてしまうこともあったが、アメリカの病院では連絡手段としてスマートフォンの様な端末でのテキストによるメッセージも導入されており、連絡が迅速で内容も文章なので伝わりやすいと、感激しました。

また、今回のコロナ禍で、アメリカの医師が7時から17時までのシフトの時間が、コロナで忙しくて、2時間も病院にいる事になったとインタビューを受けていて、これまた日本とは大違いとビックリしてしまいました。その時間は日本では当たり前、残ること病院に長くいる事が良い事という風潮があり、KOUも病院にいる事に疑問に思うことは無かったのですが、アメリカでの働き方を目の当たりにして少し考え方が変わったのも事実です。

また、医師のシフト表も出勤の時間が1時間単位でずれたシフトが組まれていて、退勤の時間になると自分の仕事が残っていても率先して帰る風潮で、こういった点も働きやすそうと思ってしまいました。

こういった点も理由として挙げられるが、日本と比較しても女性医師の割合がとても多く、なんだったら女性医師の方が上回っているのではと感じることもありました。この男女比については次回まとめたいと思います。

さいごに

アメリカの病院での驚いた内容には、合理的な理由が隠されており、根本は土地が広く・医療費が高い事に最終的には辿り着いてしまうが、さすが医療大国と言わざる得ない所以がたくさん転がっていました。

日本も是非盗めるところは盗み、日本の良い所は残し、より働きやすい職場へと改善していけば良いなと、留学を通して考えさせられました。ぜひ、海外での経験で、医療に限らず他の職場環境や留学で経験して驚いたことなどあれば是非教えていただければと思います。

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