膝 画像読影法①レントゲン編

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今回から膝を怪我した人が、一刻も家で自分で画像を見たい・膝に問題があるのか分からず、不安で眠れないそんな方へ実際の私KOUの画像とともに紹介していきます。

また、実際に診断してもらったがよく分からなかった方にもぜひこのページを見ながら、画像を見返していただければと思います。

膝に関して、ゼロの知識からでも分かるように解説していくので、よろしくお願いします。

膝周りの部位と名称

異常を分かるためには、正常が分からないといけません。正常が分かり、異常がなんかおかしいと感づける事が、医学においては最重要事項です。

ですので、まずは膝の基本知識を示していきたいと思います。

膝周りの骨の名前・解剖については上の画像を参考にしてください。

医療の画像において、写真の左側が体の右側という大原則があるので、ここは覚えておきましょう。この原則はMRIでも、CTでもエコーなど全てに当てはまるので、お忘れずに。

また、医学名は音読みをしたがるので、ここも要注意。「内側」も、訓読みの「うちがわ」と読まず、「ないそく」と読みます。しかし、訓読みの原則ばかり気にしていると、「変形性膝関節症」を私KOUは「へんけいせい”しつ”関節症」と読み、何度も整形外科の先生に「”ひざ”関節症」と直されたのも良い思い出です。

内側を「ないそく」と読んだらこの人医療関係者だなと感づくのも、意外と有名なあるあるではないでしょうか。

大腿骨

人体で最も長く、強力な骨であり、股関節を形成する大腿骨頭から膝の関節面まで伸びる長さは40㎝程度である。

膝蓋骨

膝蓋骨とは、一般的に膝のお皿と言われている骨です。レントゲン撮影で一般的な膝の正面像、X線を正面から当てて膝の裏側に置いたパネルで受け止めるので、パネルから遠い位置にある膝蓋骨はうっすらと写ります。

脛骨

人体において大腿骨に次いで2番目に長く、強い骨で、長さは30㎝程度。膝の関節面と足関節を結び、内くるぶしといわれる内果が、足側の端である。

腓骨

下腿の外側にあり、足側の遠位端が外果(外くるぶし)となっている。

膝関節にズーム

続いて、膝関節にさらにズームして紹介していきます。

この膝がどっち脚の膝かが分かれば画像の向きは完璧です

腓骨が脚の外くるぶし側で、写真の左が体の右側というルールにより、この膝は、左膝です。自分の脚と重ねて向きに慣れましょう。

このレントゲン写真は、私KOUが左膝前十字靱帯断裂した直後4日目に撮影したものです。

レントゲン写真では、骨の形や位置、つまり骨折があるか、脱臼があるか、形が異常という程度の事しか分かりません。

ただし、ACL損傷に合併して内側や外側の側副靱帯損傷がある場合に靱帯の付着部の骨が剥離する事や、膝蓋骨の脱臼、ACL損傷を放置すると変形性膝関節症という膝の骨が変形する病気にもなるため、レントゲンの確認は大切になります。

では、最初に示した両膝撮影した画像で見比べてみましょう。

困ったときは、正常の逆足と比べて間違い探しすることが大切です。人間の体で左右対称にあるものは便利です。

画像向かって右側が、ACL断裂した左足です。このレントゲン写真は立って撮影しているので、左足は腫れの影響で伸び切らず足もつけない状態だったので、右足と違って斜めに曲がって少し高い位置になっています。少々外側の膝の隙間が左の方が広いような気もしますが、膝の向きも異なるので、なんとも言えません。

ただ、骨が折れている・剥離していると言った所見はないので、レントゲンの検査では問題が無いと言って良いでしょう。

レントゲン検査 まとめ

前十字靱帯断裂では、レントゲンの検査では断裂しているor Notは分からない。しかし、レントゲンの画像は、合併症の確認には重要である。

今回は、膝周りの骨の解剖や、画像の見方を紹介しました。次回は実際にMRIの画像をもとに、ACL損傷を診断していきたいと思います。

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