今回は、実際に怪我をした後から、手術までどのようなリハビリ過程を踏むか紹介していきます。
術前リハビリテーションとは
前十字靭帯損傷をした人にとっては、早く復帰をしたいと思うことでしょう。
できることなら、怪我の翌日にでも手術を行いたいと思う方もいることでしょう。
一般的には、リハビリを行ってから手術に臨んだ方が、術後の治療成績が良いとされています。
そのため前十字靭帯を断裂すると、断裂直後にすぐ手術を行うよりは、リハビリを行ったのちに手術をします。
しかし、実際のところ何が正しいのか分からないというのが現実です。
術後の筋力においてはあまり変わらないor改善された、しっかりとしたリハビリ施設で行わないとあまり差が生まれない、筋肉の反応性は改善されたなど様々な報告があるが、革新的な発見が成されたわけではありません。
ただ、損傷部位の炎症を落ち着かせる目的であったり、しっかり膝が曲げ伸ばしができるようになるといった点は手術を受けて復帰しようという気持ち作りの上でも、ポジティブになれたと私KOUは感じました。
正直なところ、手術を受けた後は大腿四頭筋という前モモの筋肉も痩せて細くなってしまうので、リハビリもせずに痩せこけた筋肉のまま手術を受けていたらと、振り返って考えると少々身震いをします。
実際に何をするの?
急性期:怪我直後
では、実際のリハビリの目的をもう少し紹介していきたいと思います。
ACL損傷の直後は、やはり炎症を抑えることが目的です。前十字靭帯には細い血管が数多くまとわりつくように存在しているの、膝の関節内で大出血を起こしているわけです。
そのため、基本はアイシングが基本で、負荷をかけすぎないことも大切です。
リハビリには焦りが禁物です。
風呂なども特に問題なく入浴できますが、その後はしっかりアイシングしましょう。
リハビリ準備期
膝の腫れが取れ始め、痛みや熱感もなくなり、徐々にリハビリの強度を高めていく段階になります。
この時に特に、大腿四頭筋というモモの前側の筋肉を強化する事が求められます。
一般的にはセッティングと言われる長座の体勢で、モモに力を加えるメニューから始まる事でしょう。
ACL損傷をしてみないと分からないのですが、力の入れ方を忘れてしまったような感覚になります。この感覚は手術後にも悩まされますが………
普通の状態なら、前モモに力を入れると膝の上側に力こぶの様に筋肉が浮かび上がるのですが、瞬時に力が加えられない様な状態に陥ります。
しかし、何度もトレーニングをしていけば元通りに回復するので、焦らず継続する事が大切です。
力が入りにくい場合は、電気治療を併用し強制的に筋肉を収縮させる力で助けてもらうことも出来るので、活用すると良いでしょう。
最終目標
リハビリの目的、そして怪我からの最終復帰目標は、怪我をする以前の体・またはそれ以上に強化されて戻ってくることだと思います。
ですので、手術前のリハビリであっても、怪我をする以前の状態に戻す事が目標です。
怪我をした直後は、口ではより強くなって復帰すると言っているものの、本当にそうなれるのかと、私KOUも半信半疑の状態でした。
しかし、1〜2ヶ月リハビリを続けていくと、手術をしなくてもラグビーに復帰出来るのではないかと思うほどに体が戻ってきます。
膝崩れの心配などもあり、スポーツに復帰をするなら手術は必要となってきますが、
怪我をした直後の人も焦らずにリハビリを継続する事が大事です。
怪我をしていない方の膝と比べて同じ太さを獲得しましょう。前モモだけでなく。
スクワットやランニング、ほとんどのことが問題なくできます。
そして、怪我をしていない方の足、他の体全身も忘れずにトレーニングしましょう。
日常生活でも遊園地でのフリーフォール系のアトラクションでは、膝が耐えられないのではないかとヒヤヒヤした事もありましたが、問題なく楽しめたので安心してください。KOUの実体験談より
最後に
怪我をしたら、一般的にリハビリを行ってから手術を行います。
直後はしっかりアイシングを行い、焦りは禁物。地道にリハビリを行いましょう。
必ず復帰してより強い体になって復帰しましょう。