スポーツと怪我(ACL編)

スポンサーリンク

今回は前十字靭帯損傷、通称ACLと、スポーツの関係について医学的な見地から考察していきたいと思います。

また、私KOUの両膝のACL断裂の経験から得た実体験も合わせてお話していきたいと思います。

怪我をするメカニズムは?

一般的に前十字靭帯を損傷するとき、膝の外反内旋位での損傷が多いと言われています。

しかし、怪我をした事の無い人は『外反内旋位』と言われてもなかなかピンとこないと思います。
百聞は一見にしかず、実際に怪我のシーンを見てみましょう。

着地の瞬間の左足に注目してみてください。膝頭の向きが分かりやすいと思います。

この場合では、左膝頭が、右斜め下方向をむいており、脚全体を見ると『く』のような形で折れ曲がってる事が分かると思います。

また、つま先の向きが外側を向いていることで、下腿の外旋がより強調されています。
この体勢を、Knee-in Toe-outと言われ、前十字靭帯損傷によく見られる現象となっています。

また膝が少し曲がっているポイントも重要であり、これもまた損傷の可能性をさらに高めるものとなっています。

イメージとしては、両手で雑巾を絞るような感覚でしょうか。

コンタクト?ノンコンタクト?

では、実際にどの様な場面で怪我が起きるのでしょうか。

ラグビーの様な激しいスポーツでのイメージが強いため、ぶつかり合いの中で発生すると思われがちですが、、、

ACL損傷の多くは、外的な力による接触時よりも、非接触の方が多いのです。

ACL損傷の状況が接触時か非接触時の時に多いのかというこの議論は、1990年代からスポーツ整形の分野では多く議論されてきており、7割以上が非接触型によるものというのが現在の見解となっています。

では、非接触型とは、どのようなものでしょうか。

  • ジャンプの着地
  • 急な切り返し(カッテイング動作)
  • ダッシュからの急なストップ

このような動作で単独で怪我をしたものを指します。

では、接触型とはどのようなものでしょうか?

この65番の選手の様に膝に外的な力が加わり、膝が『く』の字に折れ怪我をするものを指します。

どのスポーツで多い?

一言で言うと、どんなスポーツ、日常のランニングや、遊びでやった膝カックンなどでも簡単に怪我をします。

特に注意するようなものとしては、非接触型で挙げたような動作が多いもの、足が固定されやすいスポーツは注意が必要で

ラグビー、アメリカンフットボール、サッカー、バスケットボール、ハンドボール、
バドミントン、テニス、柔道
また足に器具を付けるようスキー・スノーボードも注意が必要です。

そして意外と、ダンスやバレエ、雪道を歩いている時の転倒、そして高齢者などでは登山中のACL損傷が多く見られます。

注意が最も必要な場所

ジャンプの着地や、切り返しの動作、急なストッピングの動作は、誰もがそんなものでは怪我をしないと思うでしょう。

怪我をした自分自身も、その程度では怪我をしないと鷹をくくっていました。

しかし、怪我というものはいくら自分で怪我気を付けていても、怪我は付き物です。
自分が声を大にして言いたい事は、「足元にに気をつけろ」ということです。

足を滑りやすいような環境、特に、
汗で濡れた体育館のコート
朝露で濡れた天然芝のグラウンド
スパイクが引っ掛かりやすい人工芝のグラウンドは、自身や周りの経験に基づいて最も注意が必要です。

そして、これを防げるのは、自分の足に合った靴選びが大事です。
そして、そのコートやグラウンドに適した靴を履きましょう。
人工芝のグラウンドで鉄の取り換え式ポイントのスパイクを履くことはおすすめしません。

さいごに

重要なことなので、もう一度言います。

滑りやすいところに注意する、
自分にあった靴を履く

タイトルとURLをコピーしました